2010年 11月 24日
別物 |
イタリア系とシアトル系・・・どこまでも離れていくような感じがします。
イタリア系バリスタは、
「いかにバールを広げられるか」
ということに尽力しています。
朝、昼、晩・・・どの時間でも気軽にカフェやアルコールなどを楽しめる空間。
そこにはお客様同士の会話や店員とのコミュニケーションは不可欠だし、
人に会う為の「サロン」としての役割が大きいものなのです。
ヨーロッパのカフェやバールやバルでPCを広げている人って、
そういえばあまり多くなかったような気がします。
街中だと特に。
先進食文化は、「飲む・食べる」だけではない習慣が根付いているのでしょう。
日本でも、それは同じです。
店員はお客様と会話をすることが一番大事ではないのですけど、
できるだけ楽しんでもらいたいという気持ちがそういうスタイルを真似したり、
楽しもうとしているのです。
私の勤めてきたお店でも
コーヒーについての内容の濃い話題よりも、
天気やスポーツや流行のお笑いなどの話題の方が断然多かった。
ときどき、恋愛相談とかもあったけども(笑)
何を言いたいかというと、
身近な存在としてBaristaという職業があるということ。
カフェやお酒の技術や知識は必要で、
当然プロフェッショナルではあるべきなのだけど、
沢山の人にとって無くてはならない存在であるべきではないかと。
シアトル系は・・・これがなかなか違いがあるようです。
アメリカのシアトル発のカフェ文化は、日本でも大きく広がっています。
最近では「スペシャリティーコーヒー」について耳にする機会が増えてきました。
「カップ オブ エクセレンス」というのもコーヒー好きには定番となっています。
ラテアートの普及もシアトル系によって広がった大きな例といえるでしょう。
澤田さんが世界大会でトップになったことで、露出はグッと増えています。
勢いがあるだけではなく、
実際にカフェを科学的に検証することも進められています。
コーヒーを美味しく抽出する為の理論や、
世界各国各地域の豆の善し悪しを決めるためのカッピングの技術と理論、
焙煎機、グラインダー、エスプレッソマシンなども、
シアトル系向けに作られる(カスタマイズ)されるようになってきています。
専門的なことをいうと難しいし、キリがないのですが。
①豆を選別し、
②ロースト(焙煎)をして、
③卸売・販売する、または店頭で抽出して提供する。
という流れがどんどん濃くなってきています。
いってみれば、こだわって商品化したものをPRすることができれば、
どんな場所でも商売を続けることが可能というメリットがあります。
地域で流行らせても、ネットでももちろんOK。
経営の継続性を考えると、ものすごく未来がありますよね。
この場合のBaristaは、
豆について、ローストについて、抽出方法や技術について、
深く勉強する必要があり、プロフェショナルである必要があります。
コーヒーの世界での「ソムリエ」のような存在になるような気がします。
ニーズはどちらにあるのでしょう。
カフェ文化を広げる為にはどちらも必要であるのだろうし、
どちらかだけが正解ではないと思います。
福岡ではシアトル系が圧倒的に多いです。
世の中でも知られた人もいるようだし、
実際に影響力もあるようです。
否定はしないけど、私は違う道を歩みます。
そう、決意しました!!
お客様の身近な存在になれるBaristaを沢山生み出したいし、
そういう気軽なお店を築きたいと思うからです。
ファッショナブルなだけのカフェではなく、
マニアを作るためのカフェでもないお店を。
そして、自分自身をもっと見つめなおそうと思います。
やるべきことが沢山見えてきた!!という気がします。
そう決意すると、グっと心が軽くなりました!!!!
きっと時間はかかるだろうけど、
焦らずにやり通したいです。
ノガタカズキ@Barista
by nogatattimo
| 2010-11-24 22:12